日光自然博物館

BLOG 戦場ヶ原からこんにちは

2026.01.09
新・山の上からこんにちはvol.644

奥日光の自然情報を中心に、日光の最新の話題、さらに日光自然博物館のイベント情報を、カテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしていきます。

 

*********************************************************

 

今朝の天気は晴れ、気温は-7℃です。(8:00時点)※下記の情報は1月6日(火)時点のものです。

 

今回は湯元温泉に行ってきました。

年末には雨が降ったりと例年よりも暖かい日が続きましたが、取材日当日は気温-6℃に加えて強い風の中雪が舞っており鼻や耳が取れそうなほどの極寒でした。

 

厳冬期突入ということで気になるのは積雪の状態。1月6日時点では湯元の町中で10センチほどでした。

一面の雪景色となっているものの、ウィンターアクティビティにはまだ早いような状態です。

 

一方で歩道上は凍結している場所や車道は圧雪の状態の場所もありました。

お越しの際はスタッドレスタイヤは必須、散策する場合にはスノーブーツなどの丈が高く滑りにくい靴がオススメです。

 

そんな湯元でこの時期一押しの場所が湯元バス停から徒歩5分強でアクセスできる湯ノ平湿原です。

歩くだけなら5分ほどで散策できてしまうような小さな湿原ですが、奥にある「源泉」では約80℃ほどの温泉が湧き出ており、水分量が多い場所ではヨシが茂っているような光景が広がっています。

 

なぜこの時期にオススメしたいかというと、この場所は湧き出す温泉の影響によって源泉の周りだけは雪が溶けてしまい積りません。

雪深くなってくるこの季節には、その環境を生きものたちが餌場などとして利用している様子を観察できることがあります!

 

時にはサルやシカが姿を現すことがありますが、今回出会ったのはコガモ。

コガモは浅瀬で餌を食べることが多いですが、彼らが好むヨシの茂る浅い水場が温泉のおかげで冬でも雪に埋もれないためか毎冬この湿原に姿を現します。

 

そして、印象的な姿を見せてくれたのはウソ!

冬の奥日光では写真のように主に樹上で木の実を食べているイメージがありましたが…

 

なんと今回は雪が溶けた地面から何かをついばんでいるというあまり見られないシチュエーションを観察することができました。

これは珍しいの…?と思ってしまう方も多いと思いますが、奥日光では地面に落ちた植物の実や種は雪に埋もれてしまいます。そのため本来ウソはこれを掘り起こすことができず餌にありつけません。しかし、温泉によって雪が積もらず地面が露出しているこの場所は数少ない餌場になっているようです。

 

 厳冬期に入り寒さが厳しくなってきた奥日光ですが、生きものたちは環境などもうまく利用して乗り越えています。極寒の中だからこそ際立つ生きものの暮らしぶりを湯ノ平湿原で観察してみてはいかがでしょうか?(福)

 

おしらせ

日光自然博物館では冬の各種ガイドツアーの募集を開始しております!詳しくはこちら