日光自然博物館

BLOG 戦場ヶ原からこんにちは

2026.03.06
新・山の上からこんにちはvol.652 ※動画を追加いたしました(3/6)

奥日光の自然情報を中心に、日光の最新の話題、さらに日光自然博物館のイベント情報を、カテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしていきます。

 

今朝の天気は晴れ、気温0℃。(8:00時点)

※下記の情報は3月4日(水)時点のものです。

 

最近の奥日光は、最高気温がマイナスからプラスになる日が増えてきました。

残っていた雪の大部分が融け、春に近づいているようでしたが、取材日前日の3/3に久々に雪が降り、冬に逆戻りしたような雰囲気になりました。

今回は赤沼自然情報センターから戦場ヶ原の遊歩道を通って青木橋まで歩いてきました。距離は往復で3㎞程、大部分は木道で整備されているので歩くのにオススメのコースです。※青線が今回歩いたコースです。

しかし、今回の雪の影響でコース上には20㎝程の積雪があり、日陰では、凍結する可能性があります。歩かれる際はチェーンスパイク等の装備があるといいかもしれません。

 

赤沼に出発し、周囲を見渡した際、不思議な光景が飛び込んできました

不思議な光景とは、周囲の木々の枝先に真っ白な花が咲いたことです。

 

 

白い花の正体は雪!

枝先に雪が積もり花のように見えたようです。雪の降る地域なら普通に見られそうな光景ですが、実は奥日光では中々見られない光景なんです。

理由は雪の質の違いです。奥日光の厳冬期に降る雪は、日本海側の多雪地域で湿った雪を沢山降らせた後、水分が少なくなった雪雲がもたらすもので、降っても枝先にはくっつかない乾いたパウダースノーになります。

しかし、今回降った雪は、太平洋側からやってきた南岸低気圧によって降る湿った雪でした。湿った雪は性質上、くっつきやすいため、枝先等に積もりやすくなり、花のような見た目になりやすいんです。

 

また、雪の花は開花時期が短いのも特徴です。取材中も強い風で吹き飛ばされていたり、日差しで溶けていく物が多く目立ちました。今回は運良く、雪の花がまだ数多く残っている時に歩けてラッキーでした。

 

雪の花を楽しみつつ進んでいると雪上に40~50㎝程の細い枝が落ちているのに気が付きました。

何気なく拾い上げ、よくよく見てみるとある物が沢山付いている不思議な枝でした。

 

ある物とはキノコです。1つの枝にウニのような見た目の物や白いレース状の物、小さな茶色の茶碗のような物と異なる形状のキノコが3種類もついていました。見た目が異なるキノコが1つの細い枝に沢山生えている状態を初めて目にしたので、思わずまじまじと観察してしまいました。

実はこの摩訶不思議な枝が落ちていたことは湿った雪と関係しているかもしれないんです。

キノコは弱っている木や傷ついた部分に菌糸が入り、その木を分解しながら成長していきます。今回落ちていた枝もキノコが入り、分解が進むことで脆くなり、その上に今回の湿った雪が降り積もったことで枝が折れて雪上に落ちたのではと考えられます。

 

今回は雪の性質の違いによって景気がガラッと変わる事や、その時々で変わる自然を楽しむことが出来ました。いつも歩いている場所でも条件が変われば面白い発見があるかもしれません。是非、その時その時の出会いを楽しんで散策してみてください。(しゅんか)

 

↓動画はこちら↓

 

↓お知らせ↓

日光自然博物館では今週末から3週連続で今回歩いた戦場ヶ原をガイドと一緒に歩くツアー「戦場ヶ原冬のガイドウォーク」を開催致します。空きがあれば当日の参加も可能です。その他にも各種イベントを開催しています。詳しくはこちらをご覧ください。